あなたが求めないと人はやってきません

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「私のところには誰も来てくれない」と言って嘆く人がいます。
その嘆きは分からないでもありません。
おそらく,自分が孤立してしまって,不安定な状況にあるのでしょう。

では,あなたは自分から積極的に人を「求めた」ことがありますか。
案外少ないのではないか。
想像してみて下さい。

あるグループがあって,みんなは楽しそうに話している。
あなたは,それを遠くからみていますが,誰もあなたをグループに誘いに来ない。
そして,冒頭のような言葉を吐く。

冷たいようですが,多くの人は,そんなあなたの気持ちには気づかないのです。
そこに立っているあなたは,その人たちにとっては,単なる風景の中の人物に過ぎない。
だから,あなたの姿が視界に入っても,何の感情も湧きません。

私は,「気づいて欲しい」というのは甘えではないかと思います。
そんな受け身ではなく,自分を気づかせる行動を起こす必要があります。

私には兄弟姉妹はいません。
また,高校・大学と進学した時も,母校からは誰もおらず私一人でした。

そんな環境では,友人を作るためには,自分から一歩を踏み出すしかありませんでした。
そうして,私はその時々に人を「求め」,友人を獲得してきました。

赤ちゃんはお腹がすくと泣きますね。
家事に勤しんでいた母親は,その「泣き声」で赤ちゃんの存在を認識して,母乳やミルクをあげます。
我が家の猫も,普段は私を全く無視しているのに,お腹がすくと,私のそばに来て「ニャー,ニャー」と泣きます。

最近みたテレビ番組で,一人で旅している外国の方が,「I have a question」と言って,興味が湧いたことを通りがかりの人に質問していました。
そうすることで,人は応えてくれる。

このように自分から「求める」行動を起こすことで,相手は反応を示すのです。
ただし,その反応は,肯定的な場合もあれば,否定的な場合もあります。
うまくいかないと,あなたは傷ついてしまって,その行動を起こすのが怖くなる。

しかし,それを乗り越えていかないと「求める」行動は確立できません。
失敗しても求め続けることです。

求める強さに比例して,人の反応は変わってきます。
あなたが強く求めるほど,相手はそれを真正面から受け止めてくれる。
それは,あなたの「求め」が相手の心を揺さぶったからです。

私は,30代の頃,ある職員の気持ちがどうしても分からなくて,旅先の旅館の仲居さんにたずねたことがあります。
仲居さんは,「そんなことはわかりかねます」と受け流していましたが,私があまりに真剣にきくものですから,その方は,「わたしの考えですが」という前置きをして,ご自分の意見を言われました。
私は,その時に教えて頂いたことで,その職員の気持ちが少し分かったと思いました。

自分が「求める」から人は応えてくれ,そこから繋がりが始まるのではないでしょうか。
うまくいかないことがあっても,それを続けていると,やがて「心理的な耐性」が出来上がってきて,少々のことでは動じなくなります。
いわゆる「引っ込み思案な人」は,そこまで自分を持ち込んでいない可能性があります。

「どうせ誰も来てくれない」という後ろ向きな考えで背を向けるのではなく,「うまくいったら儲けもの」くらいの気持ちでチャレンジしてはいかがですか。
ただし,それは今すぐ実現しない可能性もあることを覚悟する必要があります。

しばらく,その苦しい状況に耐えなければならないかもしれない。
しかし,自分を信じて求め続ければ,誰かがあなたの「求め」に応じてくれると私は思います。

恋愛でも,告白することを「求愛」と言うではありませんか。
「ぼくに夢中になったしおり」や「ぼくの胸にとびこんできたしゅう子」の姿勢もそこにあります。

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