CX-5 ディーゼルエンジンが好調な理由 【8年間の軌跡】

更新日:

CX-5 の走行距離も92,000kmを超え,9年目を迎えました。【2020.04.14】
2012.03 登録の初代の車ですが,ここまで(2020.04.14)ディーゼルエンジンは,リコールを除き,トラブルフリーで推移しています。
最近は毎日走ることはありませんが,加速も購入時と遜色はなく,マキシマムの5,250rpmまできっちり回ります。

ただ,アイドリング時のエンジン音は若干大きくなっているかも知れません。
これは,どの車にも見られる「経年変化」だと思っています。
走行中は,全く変化がありませんので,不満はありません。

Google で「CX-5 トラブル」のキーワードで検索しますと,3,540,000 件がヒットします(2020.01.18現在)。
トラブルに見舞われた方は,大変お気の毒に思います。

この件数が異常に多いのかどうかは私には分かりませんが,掲示板やブログを読ませていただくと,様々な原因があるようですが,不調の原因の一つとして蓄積する「煤(以下「スス」)の問題があると思います。

私の車にもススが蓄積されているはずですが,現時点(2020.03.10)まで問題が生じていないのは何故でしょうか。
投稿されている方の運転方法や環境が明確でないので何とも言えないのですが,私が心がけている点を記してみます。

私は,過去2台のディーゼル・ターボ車を所有してきましたが,当時はここまで環境の問題がなかったせいもあるのでしょうが,何ら問題が生じることなく,1台目は約130,000km,2台目は約170,000kmまで走行しました(廃車にしたのはエンジントラブルではありません)。
2台の車にもススが蓄積する部分があったと思うのですが,所有している間は全くそのようなことを考えたこともありませんでした。

基本的には,これまでの車の運転方法とメンテナンスを踏襲しているだけで,特別変わったことはしていません。
変わったことといえば,「燃料添加剤」を継続して使用していることでしょうか。
これは,「セタン価」を向上させるもので,自動車用品店で販売されている水抜き剤のようなものではありません。

そして,何よりもディーゼルエンジンは長距離走行に向いているということから,その環境にあるということが大きいのかも知れません。
現役の頃は,通勤距離が往復で約70kmあり,所要時間は片道約1時間でした。

職場のある市内を走るのは約15分くらいで,後は郊外の空いた道を走っていました。
ですので,ゴー・ストップを繰り返す時間は少なく,郊外に入ると途端に車が少なくなり,平均スピードは50kmを維持していたと思います。

当時は,DPF 再生が行われているということを明確に意識したことはなく(燃費の極端な変動がないので分からなかった),現役を退いてから一度その事実が確認できた程度でした。
従って,よくいわれている DPF 再生距離が短くなったということも確認していません。
寧ろ,全く気にしていないという方が的確かも知れません。

以下では私の運転方法やメンテナンスを逐条的に書いています。
この方法は,CX-5 だけでなく CX-3 やアテンザ,CX-8,CX-30 などのマツダ車のみならず全てのディーゼルエンジン車にも当てはまると考えています。

車の調子がよいのは,これだけを実践すればいいというものではなく,それぞれが相まってよい結果が出ていると思いますので,総合的に判断して下さい。

その前に2年前のエンジンに関するリコールについてその内容と結果を報告しておきます。

リコールについて

2018年4月13日,マツダはリコールを国土交通省に届出を行いました。
対象車種は,CX-5 とアテンザで,内容は以下の通りです。

私の CX-5 も対象に入っており,2018.05.22 ディーラーにてリコール措置を行ってもらいました。
マツダの公式サイトから引用しながら,内容を紹介します。

基準不適合状態にあると認める構造,装置又は性能の状況及びその原因

公式サイトによりますと,(1)バキュームポンプの交換と,(2)ターボチャージャの不良品の交換です。

1.ディーゼルエンジン車のバキュームポンプにおいて,ポンプ軸の耐摩耗性が不十分なため,エンジン内部で発生する金属粉により当該軸が摩耗することがあります。
そのため,そのまま使用を続けると軸の摩耗が進み,負圧生成能力が低下し,エンジン低回転時にブレーキペダルを短時間に複数回踏むと,一時的にブレーキアシスト力が低下するおそれがあります。
2.ディーゼルエンジン車のターボチャージャにおいて,これまでに実施した点検等の措置が不適切なため,エンジン内部で発生する金属粉で当該ターボチャージャの軸が摩耗することがあります。
そのため,そのまま使用を続けると軸の摩耗が進み,加速力の低下及び異音が発生し,最悪の場合,軸が折れて排気経路が閉塞し,エンジンが停止するおそれがあります。
3.ディーゼルエンジン車用のオイルフィルタの使用において,使用者への周知が十分行われていないため,リリーフバルブの開弁圧が不適切なオイルフィルタを使用した場合,エンジン内部で発生する金属粉が十分に捕捉されないことがあります。
そのため,1.及び2.の不具合が発生するおそれがあります。

対象車両

対象車両は下図の通りで,最も初期に発売された車両になります。
エンジンは,ディーゼルになります。

交換箇所

交換箇所は,サイトの図によりますと以下のようになります。

バキュームポンプの交換

これは全対象車両の交換部品です。
整備士の方に,問題はあったかと確認させて頂きますと,問題となる状態ではなかったとのことでした。
このままでも使用可能ですので,「正常」ということになりますが,軸の摩耗によるブレーキアシスト力の低下の予防措置として交換となります。

不良ターボチャージャの交換

ターボチャージャの不良の確認は,オシロスコープのようなものを内部に挿入し,羽根の減り具合を確認するとのことでした。
不良と判断された場合は,当該部品の交換となりますが,エンジンを下ろして交換するので時間を要するとのことでしたが,幸い,問題がないとのことでした。

私としては一安心でしたが,折角だから交換して欲しかったです(笑)。

オイルフィルタの点検

これは,かねてから純正品の使用を案内していましたが,周知が徹底されていなかったため,社外品などを使用している場合は,純正品に交換することですが,私は,途中からマツダに整備を任せており,純正品を使用していますので問題はありませんでした。

私の CX-5 は 2012.03 登録の最も初期型で,走行距離も 83,000km を超えていましたので,バキュームポンプの交換はいいとしても,ターボチャージャについては経年変化もあり若干心配していました。
しかし,自分の走行感覚としては,加速も従来と変わらず,異音も発生しておりませんので問題はないだろうとも思っておりました。

結果は,バキュームポンプの交換だけですみ,高回転して熱も発するターボチャージャに問題がなかったのは,下記のようなエンジンオイルの交換方法が間違っていなかったことの証左だと考えています。

ただ,私が分からないのは,「エンジン内部で発生する金属粉」という表現で,購入直後であればそれも理解できるのですが,ガソリン車では余りない事例と考えています。

私見になりますが,DPF 再生時において噴霧される軽油がオイルに混入して希釈されてしまうことに問題があると思っています。
即ち,希釈されたオイルでは充分な潤滑作用を発揮できないのではないか。

どちらもオイル循環する場所ですので,これは重篤な問題になり得ます。
オイルフィルタだけの問題ではないように考えています。

粘度の低い SKY-D オイルは本当に大丈夫なのかと思います。
ガソリンエンジンのオイルはこのように希釈されることはありませんから,サラサラのオイルでも余り問題となることはありませんが,ディーゼルはそうではないので,オイルの性能が劣化した時にわずかながら「金属の摩擦」が生じている場合があるのではないか。
その意味では,希釈されることを想定して粘度のあるオイルの方が安全ではないかと思っています。

それでは,今まで自分が心がけていることを以下に記してみます。

運転方法

基本的には,どなたにも可能なことで,何の技術も必要としません。
ただ習慣的に行うだけです。

暖機

過去に所有してきた車の全てに暖機を行ってきました。
最近の車には必要ないとよくいわれますが,やはり機械ですからそれなりの温度に達してこそ満足な働きをすると考えてのことです。
特に冬場は,自分も寒いですし,すぐに走り出すとエンジンが吹き上がらない現象(エンジンが暖まるまで燃料が濃い可能性がある)があり,それを嫌うこともあります。

一番よくないのはエンジンが暖まらないうちに目的地に着き,同じ様な状況で自宅に着くといったことを繰り返すことではないかと思います(シビアコンディションに該当)。
そうなると,湿ったままのススが各部に付着し,蓄積してしまって,たまにエンジンを吹かしても飛ばしきれないのではないかと考えます。

毎日運転される方はまだいいのですが,何日かあけた場合はオイル下がりといって,エンジンオイルがオイルパンにたまって(戻って)しまい,暖機なしに走り出すと,オイルが各部に回らないまま稼働させる(ドライスタート)ことになり,最もエンジンによくありません。

従って,環境が許せば,出かける時くらいは少しでも暖機をしてやる方がいいのではないかと思います。
最新車は,水温計がありますから,最低針が動き出すところまで(50℃くらい)は暖機してやりたいところです。
それが不可能な場合は,2,3分は40km以下にスピードを抑えてエンジンを暖めてやれば,オイルも各所にまわり円滑な稼働が出来ると思います(同時に駆動系のオイルも暖まります)。
決して,最初から通常走行するような運転方法を行ってはいけません。

暖機に関してマツダの Web サイトの FAQ に DPF に関連した記事がありましたので,下記に引用します。

Q:DPFとは何か。警告灯が点いたがどうしたらいいか。
A:ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)はディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる PM(Particulate Matter: 粒子状物質)のほとんどを捕集し,除去するものです。
通常走行中は DPF で捕集された PM は自動で除去されますが,次のようなときは PM が自動で除去されません。
● 車速約15km/h 以下で走り続けているとき
● 10分以下の短時間走行の繰り返しやエンジンが暖機できないような走行を繰り返したとき
● 長時間アイドリング状態のとき
PM が自動で除去できない場合には,警告灯もしくはメッセージにてお知らせします。
対応方法は添付ファイルをご覧ください。
【添付資料】
・乗用車 SKYACTIV-D-0029_1.pdf
・商用車 ボンゴバン/ボンゴフローニーバン/タイタンダッシュ-0029_2.pdf
状況により対応方法が異なる場合もあるため、解消されない場合はマツダコールセンターまでお問い合わせください。
添付ファイル
0029_1.pdf (53.26 KB)
● 0029_2.pdf (108.53 KB)
出典:マツダ

添付ファイルの内容が上図になります。
上記のように「暖機できない走行」を繰り返すと PM が自動的に除去されないとあります。
私は,環境もさることながら暖機を行うことによって,自動で除去されない状況を回避していたことになります。

また,警告メッセージが表示されたり,警告灯が点灯した時は,添付資料によりますと,以下の対処をせよと書かれています。

PM を除去するために,完全暖機(水温80°C以上)のときに,アクセルペダルを踏み20km/h以上でおよそ15分~20分走行してください。

即ち,完全暖機(水温80°C以上)でないと,PM が自動で除去されないので異常を来す場合があるということです。
従って,暖機を行ってから走行すれば,少々距離は短くても PM は自動的に除去されるので,わざわざ上記のような措置を行わなくてもいいことになります。

こんなことまでしなければならないのか,と文句をいわれる方もあるようですが,どのようなものにも「使い方」があるように,CX-5 にも「乗り方」があると思います。

DPF が作動している時は,(1)i-Stop が使用できない,(2)燃費が落ちる,ということで分かるようですが,その再生距離が短くなるのは,DPF 装置の前後にセンサーがあり,前後の差圧(前-後)が大きくなる(前(10)-後ろ(4)=6になるなど)と,コンピューターは,DPF 装置がつまっていると認識して再生が始まるようになっているとのことです(ディーラーに確認)。

それを知らずに,完全暖機のない状況を続けると,差圧が大きくなり,コンピューターは DPF が目詰まりしていると考え,何度も軽油を噴射しますので,結果的にオイルが希釈されてしまって,エンジンがおかしくなる可能性もあります(オイル粘度が保てず,オイルが増え警告灯が点灯する場合がある)。

いずれにせよ,巷間言われておりますように,ディーゼルはちょい乗りには向かないのかも知れません。
少なくとも完全暖機状態にするためには,一回の走行距離の短い方ほど暖機運転が必要なことは否めないようです。

i-Stop

最初は i-Stop を使おうと思ったのですが,再始動の振動に馴染めず,また,ゴー・ストップの時間も短いのでやめてしまいました。
また,アイドリング状態でも車内にエンジン音がそれほど入ってきませんので,気にならないこともあります(最新の車でしたらもっと優れていると思います)。

ちょい乗りで i-Stop を使用した運転は,ススが最も溜まりやすく,エンジンにも過酷な状況かも知れません。
PM も自動除去されていない可能性も考えられます。

1回の i-Stop の時間がある一定の時間より短い場合は,節約した燃料よりも再始動時に使用する燃料の方が上回ってしまい,かえって燃費が悪くなる場合があるようです。
ですので,トータルの i-Stop の時間で省エネを考えるのではなく,1回あたりどれくらいの時間エンジンを停止していたのかで考える必要があります。

このようなことは,メーカーや第三者機関が実験してデータを公表すべきではないかと思っています。
そうでないと,ユーザーは一生懸命省エネをやろうとしているのに,1回の停止時間が短いために逆の結果になっていることに気づくことは出来ません。

また,i-Stop の使用はバッテリーに負荷をかけますので,専用のバッテリーを搭載しています。
専用バッテリーは通常品よりも高く,i-Stop の省エネ分でコストの差額を埋められるのかは疑問です。

ですので,お財布のことを考えるならば,バッテリーを長持ちさせるためにも i-Stop 不使用がベターと思います。

アフターアイドリング

通常の走行では行っていませんが,長時間高速道路を走った時やワインディングロードをハイスピードで走った時は1分くらい行います(下図のように取説にも書いてあります)。

以前の車にはターボタイマーをとりつけ,毎回30秒アイドリングするように設定していました。
今の車にはタービンの保護機能があるようですが,かといってそれに頼るよりも自分の経験を信頼しています。

タービンを壊すとその費用はバカにならず,もしそれが走行中に起こったならばとても危険なことです。
できるだけ突発的なことが生じないように努めるのも所有者の役目だと思っています。
また,いくら保証で修理できるといっても,何よりも気分がよくありません。

トラブル防止のためにも,長時間走行や高負荷な走行を行った場合は,少しでもいいのでアフターアイドリングを心がけて下さい。
こんな小さなことの積み重ねがエンジンの好調に繋がるとなれば,やっておいて損はないと思います。

クルーズコントロールの利用

クルーズコントロールは高速道路だけに使用すると思っておられる方はいませんか。

私は,車の少ない郊外(平坦路のみ)に入ると,クルーズコントロールをオンにします。
エンジンを一定速度(一定回転数)にすることによって,燃費の改善も計れ,エンジンに無用な負荷をかけることはなくなります。

大体50km~60kmにセットしておくと,エンジンの回転数は1,500回転くらいですので,静かで楽なクルージングが可能です。
前車との車間距離がつまってきたら,キャンセルするかちょこんとブレーキを踏んでやればいいので危険性は一切ありません。

何より,疲れていると感じた時などに使用するとこれ程便利なものはありません。
最新車でしたら,前方の車との車間も捉えてくれますので,ますます便利だと思います。

メンテナンス

メンテナンスで大切なのは,エンジンオイルを始めとする駆動系のオイル管理です。

エンジンオイル

ハイブリッド車でお分かりのように,省燃費オイルはとても柔らかく,それ故に高負荷な走行(運転)には向いていないと考えています。
あくまで,都市部での省燃費(ハイブリッド車は高速やワインディングでの燃費は余りよくない)であって,私のように郊外やワインディングロードを走ることが好きな人間にとっては,粘度のある方が安心と思っています。

また,SKY-D オイルは値段が高いこともあり,厳密に検証したわけではないのでわかりませんが,それに見合うコストを取り戻せないのではないでしょうか。

夏場になると,SKY-D オイルは柔らかすぎて,エンジン音が大きくなり,それがとても不愉快なので使用しない一因でもあります。
油膜切れは起こさないでしょうが,DPF 再生時の軽油が混入するとすれば,オイルが希釈され尚更よくないと考えています(下図)。

メーカーは SKY-D オイルを推奨しているようですが,これは i-Stop 使用時のスムースな再始動を確保するためだと思います。
とするならば,私のように i-Stop を使用しない人間にとっては不要であって,何も高いお金を払ってまで使用する動機が見つかりません。

また, SKY-D オイルは高い(DL-1 の約2倍)ので,特別なこだわりがなければ,DL-1 の規格オイルで十分だと思っています(購入してから DL-1 以外使用していません)。

DPF 再生を頻繁に繰り返すようになると,エンジンオイルに軽油が混ざる割合が増えるので,距離を走っていなくても最後にはオイル交換が必要になります(X マークがあり,それを油量が超える)。

特に気温の高い時に負荷をかけた運転をすると,オイル粘度の不足によりエンジンやタービンが焼き付く可能性も否定できません。

私は,カムシャフトの異常摩耗やエンジンの故障は,オイル希釈によるオイルの粘度不足が続いたためではないかと推測しています。
即ち,オイルが金属の間で油膜を作ることが出来ず,じかに金属同士が擦れあうことによって異常摩耗するとともに,鉄粉が燃焼室内に落下してしまいエンジンが壊れてしまうのではないか。

上記のように,私の思うオイル希釈が原因と考えられる故障は,メーカーも計算外だったのではないかと考えています。
何故ならば,ユーザーは必ずしもメーカーの推奨通りのメンテや走り方をしてくれるわけではありませんので,車が多くのユーザーに渡ってから初めて生じてくることだからです。

こうなってくると,インジェクターもススで目詰まりしてしまう可能性が増えてしまい,最悪の場合は交換とのことです。

交換サイクル

私の走り方は,おそらくシビアコンディションに該当すると考えていましたので,ディーラーの勧め通り4,000km毎に交換しています。
特にターボ車(ガソリン・ディーゼルを問わず)はまめに交換してやらないと,スラッジがタービンに付着して不調の原因になります。
そこにススの問題が伴うとすれば尚更注意する必要があるように思います。

現在の中古車はどうか分かりませんが,ある程度距離を走った車を購入する場合は,ターボの不良な車もあって注意が必要でした。
このことは今も変わらないのではないかと密かに考えています。
買った時は問題なかっても,調子が悪くなるということは,前のオーナーがきちんと管理していなかった証拠になります。

エンジンオイルがきちんと交換されていたかどうかをみるには,オイルキャップを開け,内部を懐中電灯などで照らしてやるとよく分かります。
きちんと交換されているエンジンは,カムシャフトなどの部品にオイルのスラッジが付着していないので綺麗なのですが,そうでないものは焦げ茶色の粘りけのあるものが付着しており,とても汚いのが分かります。

ましてやオイルキャップにスラッジが付着しているようでは,内部はもっと汚れています。
一度ご自身の車も上記のようになっていないか点検されてみてはいかがでしょうか。
その際には,オイルが X マークを超えていないかも見てあげて下さい。

10,000kmで交換するという方もおられますが,私には到底信じられない話で,距離を走っていない時は問題ないと思われますが,走行距離がのびてくると,オイルの劣化や DPF 再生による希釈の影響が出始め,オイル粘度が不足し,ある日突然エンジン不調にならないかと心配になります。

最近は,セルフの店で給油される方が多くなり,以前のようにスタンドの店員さんが点検してくれませんので,ディーラーの方でもオイル交換をきちんと行うようにお話しになっているとのことでした。

私は,二つあるトリップメーター(A・B)の一つで走行距離を管理しています。
また,i-DM の中にも各種メンテナンスを管理する機能があるので,それも利用しています。

オイル添加剤

添加剤の要不要については,いつも議論の的になるところですが,私は25年前から実績のあるものを添加しています。
この添加剤は,レースやラリーなどの過酷な状況での使用にも耐える代物ですので,今までの車がトラブルフリーであったと思っていますし,友人が MG の空冷エンジン車に乗っていて,エンジンオイルの温度が上がるので心配というので勧めたところ,油温計の温度が下がったと報告を受けています。

オイルの温度が下がれば粘度は余り落ちないので,タービンの保護に有効と考えています(その為にオイルクーラーを装備している車もあります)。
また,自然吸気エンジンにも使用しましたが,経年劣化の部分はあるとはいえ,約200,000km走ったチェイサーのエンジンのへたりを余り感じなくてすみました。
DPF 再生に問題があるというご意見もあるようですが,何ら問題は生じていません(むしろその根拠が分からない)。

下の関連記事にも記していますが,私の方法は余り一般的ではないかも知れません。
それは,市販車向けにブレンドされたオイル添加剤を購入するのではなく,それぞれの原料を組み合わせて添加剤を作るからです。

その原料はレースやラリーに使用するものと同じですので,モータースポーツ仕様のものを使っていることになります。
また,少し手間はかかりますが,自分で作るのでコストも安く,それ故に継続できると思っています(継続しなければ意味がない)。

市販の添加剤で,出力の向上を謳っているものがありますが,私の場合はそれを求めているわけではありません。
あくまでエンジンを保護することが目的で,結果的にはそれが好調さを維持できる秘訣だと考えてのことです。

詳細は,下記の関連記事をご参照下さい。

関連記事:CX-5 ディーゼルエンジンの効果的なオイル交換と添加剤の効用

燃料添加剤

セタンブースター

軽油はガソリンと異なり,給油する店によって「セタン価」が低いところがあり,それが不調の原因になるというのは昔からよくきく話でした。
今はどうか分かりませんが,私の地元でも新聞沙汰になった店があり,それはあまり変わっていないのではないかとも思えます。

また,ガソリンもそうですが,場合によってはオクタン価の高いものを入れた方がエンジンの調子がよいということがあります。
それは,ノッキングが生じにくく,エンジンを壊すリスクが少ないことでもあります。

一時期所有していたジープ・チェロキー(ハイオク仕様)の燃費が悪いので,試しにレギュラーを入れると加速時に激しいノッキング(カリカリ音)がおこり,本当にエンジンが壊れるのではないかと思いました。

学生時代に2サイクルのバイクを所有していた友人とツーリングに出かけ,途中で給油したのですが,友人のバイクは途端に不調になった(エンジンが吹き上がらない)という経験もあります。

この添加剤は,デリカに入れておられる方のサイトでたまたま知ったのですが,コスパも良さそうだったので導入したところ,セタン価が向上したせいか,とてもパワフルになったので8年前から継続しています。

アクセルを踏んでいきますと,それなりのエンジン音はしますが,ノッキングらしき音は一切なくなりました。
2,000~4,500回転までの吹け上がりがとてもよく,とてもディーゼルエンジンとは思えないほどになりました。

この「軽油の質」についてはほとんど議論されておらず,燃焼効率の善し悪しがススの蓄積にも関係しているのではないかと考えています。
つまり,ススが蓄積するのは必然であったとしても,燃焼効率がよいとその量が少ないのではないか。
また,それが DPF 再生のサイクルをのばしているのではないかと思います。

詳細は,下記の関連記事をご参照下さい。

関連記事:CX-5 燃費向上とエンジン保護のために軽油の質(セタン価)をあげよう
スポンサーリンク
[amazonjs asin="B00TMJ43I0" locale="JP" title="セタンブースター4リットル(濃縮タイプで経済的)"]

インジェクタークリーナー

今の車は,インジェクターで燃料を噴射しています。
それが目詰まりしてくると,エンジンの不調の原因にもなります。
高圧で噴射しますので,目詰まりした時の影響は大きいように思います。

私は,燃料添加剤の販売元のクリーナーを定期的に使用してきました。
インジェクターが目詰まりして交換した事例もあるようですが,現在のところ問題は生じていません。

これを添加するのは,オイル交換と同じ4,000kmに1回です。
同時に,セタン価を向上させることも行ってくれるので一石二鳥です。

詳細は,下記の関連記事をご参照下さい。

関連記事:CX-5 燃費向上とエンジン保護のために軽油の質(セタン価)をあげよう
スポンサーリンク
[amazonjs asin="B00U5YH4K0" locale="JP" title="ディーゼルウェポン500ml"]

その他の交換

これは,どれだけの方が行っておられるのか分かりませんが,私は下記を必ず交換します(しました)。

1.AT オイル:約50,000km
2.デファレンシャルオイル:約30,000km
3.トランスファーオイル:約30,000km

上記のオイルは以前の車でも交換していましたので,CX-5 もスケジュールに入っていました。
駆動系のオイルもやはり劣化してきますので,好調を保つためには必要と考えています。

エアークリーナーエレメントの交換

エアークリーナーエレメントは消耗品です。
私は,40,000km位で交換しました。

目詰まりしてきますと,空気の流入量が減ってきて燃焼効率がおちます(エアコンのフィルターが汚れたら冷房の効きが悪いのと同じ)。
最悪の場合,エンジンが吹き上がらなくなります。
目詰まりの度合いは,走行距離だけではなく,ちょい乗りで湿ったススを含む空気を吸い込んだ時にも生じますので,加速が鈍くなったと感じた時は,エアークリーナーエレメントを点検してもらうことも必要ではないでしょうか。

このように,いかに新鮮な空気を多く取り入れるかが大切だとすれば,定期的な交換は必須になります。
下図は,マツダのウェブサイトで提供されている電子マニュアル(PDF)の該当箇所です。
交換サイクルが書かれているのがお分かりになると思います。

空気圧の定期点検

車を安全に走らせるためには,タイヤの適正な空気圧も大切です。
セルフで燃料を入れる方が増えた昨今は,空気圧の点検をされている方は少なくなっているのでないでしょうか。
実際,JAF のトラブルではタイヤのパンクが最も多くなっており,これは前述のようにガソリンスタンドの店員さんが,空気圧の点検をアドバイスしてくれなくなったことにも原因があるようです。

適正な空気圧は,雨天や高速道路の走行時にとても大切で,またタイヤの寿命にも関連してきます。
私は,近くのスタンドで1ヵ月に1回は点検してもらうようにしています。
その場合は,タイヤの温度が低い状況で行う必要があります。

走行してからですと,タイヤ内部の空気が熱くなっており,空気圧も高めに表示されますので,適正な空気圧が分かりません。
従って,出来るだけ「冷えた状態」で点検してもらうのがベターです。

サイズによって適正空気圧が異なります。
私は,夏用タイヤは19インチですが,冬用のスタッドレスは17インチですので,空気圧を変えています。
運転席ドアを開けたの下方にも貼付されていますが,19インチ装着車の場合は,17インチについては書かれていないので注意が必要です。

また,ディーゼル車はフロントが重く,前のタイヤが減りやすいので,中間(約20,000kmくらい)で前と後ろをローテーションをしてやると,均等に減ってタイヤが長持ちします。
4WD も同じように行うのですが,タイヤの交換は4つ同時にするのが原則のようです。
純正の19インチタイヤは結構値段が高いので,懐に厳しいところがあります。

2018.03.12 12ヵ月(72ヵ月)点検をしてもらった際,整備士の方とお話ししていたのですが,19インチの場合,マニュアルでは空気圧は2.5 kg となっていますが,ディーゼル車はフロントが重いので,2.7 kg の方がいいとのことでした。

燃費について

燃費は,ある意味で上記の運転方法やメンテナンスの指標とも考えられます。
現在は,毎日乗る事もなく買い物につきあわせるくらいのことですが,燃費は下図のようになっています。

この数字は,購入してから殆ど変化がありません。
e-燃費サイトで調べてみますと,下図のようになっています。

赤枠でお示ししたのが新旧の燃費ですが,8年が経過しても,上図の数字近くを維持できているのには正直驚きました。
エアコンは常時使用し,i-Stop は使用せず,おまけに燃料の無駄にもなるので不要と言われている「暖機」を欠かさず行っていてもこの状態ですから,総合評価としては悪くないと結論づけてもいいようです。

尚,エアコンの温度設定ですが,オートエアコンの場合には25℃が適切なようです。
詳しくは,オートエアコンの推奨温度設定をご参照下さい。

この記事によると,家用のエアコンのように設定温度を上げたからといって,省エネになることはないようです。
ちなみに,私は以前から24℃に設定しておりましたので,まあまあ合格点だったわけです。

以上のように様々なことを書かせていただきましたが,ごく当たり前のことを継続して行っているだけで,沢山のお金をかけているわけでもありません。
ただ,ほんのちょっとしたことに気をつければ,トラブルフリーで快適に過ごせるのではないかと思っています。
燃費についても,省燃費走行にこだわってきたわけではなく,走りたい時には思い切り走り,流す時にはクルーズコントロールを使うなど,緩急をつけた走行をしています。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとは扱いが異なりますので,初めてディーゼルエンジンに乗られる方は注意しなければならないことがあるように思います。
自然吸気のガソリンエンジンのように許容性が広いわけではなく,DPF の再生やそれに伴うススの蓄積など管理しなくてはならないことが明確にあります。
逆にそこさえ気をつければ,ディーゼルの圧倒的な加速を楽しんだりすることはできます。

私の車にもこれからトラブルが生じてくる可能性はゼロではありませんが,現時点までの成果からこのまま上記のことを継続する考えです。
私のようにエンジンを回して遊ぶことが好きな人間にとっては,エンジンオイルと燃料の質が命だと思っています。

上記のことが少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

★アフターパーツの取付やトラブルなどについてはCX-5 のまとめをご参照下さい。

関連記事:CX-5 ディーゼルエンジンの効果的なオイル交換と添加剤の効用
関連記事:CX-5 燃費向上とエンジン保護のために軽油の質(セタン価)をあげよう
関連記事:CX-5 吸気圧センサーの確認と PC 診断の結果
参照:CX-5,アテンザのリコールについて
参照:CX-5 電子マニュアル

336px




336px




-CX-5 のこと
-, , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , ,

Copyright© オヤジの備忘録 , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.