管理職は部下の顔色をうかがうべきです

更新日:

懇意にさせて頂いていたある銀行の支店長さんの話です。

その支店長さんは,毎朝出社すると女子行員の顔色をうかがうことにしているそうです。
その理由は,窓口担当の場合,どうしても現金を取り扱うことになりますから集中力が必要とのこと。

お店がたて込んでくると,一刻も早く処理しなければお客様を待たせてしまうことになる。
そうすると,集中力に欠けている場合には,必ずといっていいほどミスをしてしまいがちになります。

集中力が欠けてしまうのは様々な理由があるでしょう。
例えば,朝から旦那さんと口げんかをしたとか,恋人といざこざがあったとか。

なんだ,そんなことくらいで仕事が出来ないようじゃ一人前じゃないと言いたいところですが,扱うのがお金ですから,そんな小さなことでも心の揺れが生じた場合ミスにつながる可能性を否定できません。

私も,精密機械を製造している企業へ研修に出かけた際,担当の方が私達をタイムカードの前に連れて行き,
「何か気がつくことはありませんか」
とおたずねになりましたが,ごく普通に置かれているだけで日常の光景に映りました。

すると,担当の方が,
「カードの並び方を注意して見て下さい」
と言われるので,よく見ると,なるほど一寸の狂いもなく並んでいます。

参加者が,
「誰かが揃えるのですか」
ときくと,
「いいえ,出勤してきた個々の社員が行っています」
とのお返事。

「精密機械というのは,ものによっては 100 分の何ミリという精度が要求されます。
それを出すためには技術もそうですが,集中力がカギになります。
タイムカードくらい理路整然と並べられないようでは仕事になりません」

「工場長は,毎朝ここに来て,誰のタイムカードが曲がっているかをチャックします。
そして,本人の所へ行き,その事実を伝えて注意を促します」

この二つのお話を聞いていて思ったことは,患者さんのサインを見逃してしまう怖さでした。
急に様態が悪化したのは何かがあったはずです。
それを見逃してしまっていないか。

管理職の方には,是非所属の職員さんの姿をよく見て頂きたいと思います。
その様子によっては,当日の勤務割り当てを変更するくらいの配慮が必要でしょう。

患者さんの命を預かる現場の所属長は,それくらいの感性がないと勤まらないかも知れません。
それは,同時に所属の職員さんも守ることになると私は考えます。

スポンサーリンク

336px




336px




-介護施設, 病院
-, , , , , , , ,

Copyright© オヤジの備忘録 , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.