スーツに合わせる-1(シャツとネクタイ)

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昨日か一昨日テレビを見ていたら,ストライプのスーツにストライプのシャツ,おまけにネクタイはレジメンタルという人が出ていた。
この人の場合,何処どこがポイントかさっぱり分からない。
全てラインのあるものを身につけるのは御法度と思うのだが。

最近,世間を賑わしている政治家さんも,テレビに映る度にボタンダウンのシャツを着ておられた。
公式な場に出る職業で,ボタンダウンはないだろうと思う。
米国人で何時もボタンダウンを着ていた政治家は,ラムズフェルドであったような気がするが,彼等は,アメリカナイズされたスーツスタイルを持っているので,余り違和感を感じない。
政治家で,知る限り最もセンスの良い方は,麻生元総理だと思う。
落ち着いた嫌みのない着こなしをされていた。

シャツ

若い頃から,ワイシャツも無地を選んできた。
買う時は,無意識に無地を手に取っている。色ものの場合は,淡いピンクかブルー。

「形態安定」という機能シャツが出回るまでは,コットン100%のものが何処のお店でもあった。
この種のシャツが出てから,何処でもこればかりで,たまにコットン100%のものを見つけると,えらく高くなっていた。
エジプト綿やインド綿のシャツは何処へ行ってしまったのか。

仕方がないので,出来るだけ綿の割合が高いシャツを選ぶようにしていた。
例の如く,ネット販売を探すと,手頃な値段のコットン100%を見つけた。
レギュラーカラー,ワイドカラー,ボタンダウンと揃っており,色も好きなブルーやホワイトの織り柄もあった。
袖丈も様々な長さがあるのは幸いだった。

試しに,レギュラーカラーのシャツを買い,着心地と手触りを確かめた。
非常に柔らかで,着心地も悪くはなかった。袖丈はいつもの長さを注文したが,やはり寸足らずの感じがしたので,自分で測ってから再注文した。他のお店も確かめたが,ここが一番安くてバリエーションが豊富だった。
スーツには,白かブルーと決めていた(逆に言えば,それ以外では合わない)ので,思い切って5,6着一度に買った。

原則として,チャコールグレーには白,濃紺無地にはブルーをファーストチョイスし,セカンドとして白を着ている。
職場では,紺ブレを自分の制服代わりとしているので,ボタンダウンも着るが,これもブルーか白時々淡いピンク。
馬鹿の一つ覚えといわれそうだが,「馬子にも衣装」という諺にもあるとおり,それを身につけていると段々似合ってくるから不思議である。

袖のボタンは,右手はきつく,左手は時計をはめているので,少し緩くとめている。
こうすると,肘を曲げても,袖が腕先から動かない。
又,袖丈が合ったものを買うと,きつくもならない。普通の店で売っているのは,経験的に84cmが最も長い。因みに私は,88cmで丁度である。

ネクタイ

「レジメンタル」は,元々イギリスの連隊の意味で,その模様によって,自分が何処に属するのかを示すものである。
従って,もし,欧州へ行って,特に英国に行く場合には注意する必要がある。
現在でもそれは生きている。商談の場で,「君はオックスフォード出身か」と言われたという笑えない話もある。

私は,この種のネクタイは余りない。上記の事実を知っていたからではなく,自分のスタイルとしてイメージが湧かないのである。
どうしても,小紋やピンドットを選んでしまう。この方が落ち着く。
ストライプのネクタイをパワータイと称して,勧める向きの方もあるようだが,一つ失敗すれば,意味を知らないのかと思われてしまう。

欧州に行く訳ではないのだから,何でもいいんじゃないかと思われるかも知れないが,グローバルな時代にあって,ビジネスで日本に来られる欧州の方もあるわけだから,そこは弁える必要があるのでないか。
ついでに言えば,アルマーニのスーツを着ていった仏蘭西で,「それはアフターファイブの服だ」と言われたという話もある。

女性の方にお願い致します。
相手にネクタイをプレゼントする場合には,相手のどの服をイメージして買ったのかを教えてあげて下さい。
家内は,時々ネクタイを買ってくれるが,「こいつは,俺のどの服に合うのか考えて買ったのか」と思えるようなものを買ってくる時がある(価格は高そうだが)。
そんな時は,仕方ないので,職場のロッカーで永遠にお休み願うことにしている。
ブランドものでも,似合わないものは似合わないのである。

最も好きなスタイルは,濃紺無地のスーツにブルーのシャツとピンドットの紺のネクタイである。
これに,ストレートチップの紐靴さえ履けば,どんな格式の高い所へ行っても通用する(らしい)。

新しいスーツやネクタイを買った時は,必ず,職場の二人の女性に,それを含めた「全体の色使い」をチェックしてもらうことにしている。
50代後半の方であるが,お二人が,
「いいね」
と言ってくれたら合格である。
どうして,家内に見てもらわないのかって,それは,家内は私の職場を知らないし,どんな人に会うのかは尚更知らない。
その点,お二人は,私の立場や,出張先や会議で会う方を知っておられるので,そこでも通用するかをチェックして下さる。

問題は,全体のセンスであり,そのセンスがおかしかったら,いくら高価なものでも失格であると思う。
お二人の一人に,
「貴方には,赤い色や明るい色のネクタイは似合わない」
と言われてから,一切身につけていない。
断っておくが,このお二人は,所謂「お局」さんではないし,私の上司でもない。
尚更,一般的なブランド志向でもない。今まで,「どのブランドか」と尋ねられたことはない。
それよりも,服装の着こなしや,全体の醸し出す雰囲気や色使いから見てくれる。

人格は,ブランドものを着たから高まるわけでもなく,却って見苦しい場合もある。自分だけが服に酔っている状態になってしまっている。

「見てくれ(名詞)」という言葉がある。これは,他人のために装うという表現ではないだろか。
その意味では,私は,このお二人の為に装っているとといってもいい。

男性諸君に忠告させて頂く。女性の眼はシビアですよ。
何故なら,彼女たちは,一人で服を選び続けることによって,センスを磨いてきたのです。
男性諸君も自分一人で服を選んでいますか。
自分で選び続けることが,失敗もあるけれど,成功していくことによって,自分のスタイルが出来上がると思います。

私と家内は,付き合っていた頃から,服装は,お互いに自分で選ぶことを原則にしてきました。従って,批評もしたことがありません。
それは,家内が,自分の持っているイメージで買ったものですから,他人がとやかく言うものではないと思っています。
その習慣があるから,残念だけど,たまに買ってくれるネクタイは合わないのです。
それは,全体ではなく,ネクタイというパーツしか見ていないからです。
最後に,結び方ですが,専らシングルかダブルノットです。
一時期,ウインザーノットをやっていましたが,胸元が大きく感じて止めてしまいました。

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