「ナイアシン」という名前は余り耳にされたことがないかも知れません。
「ナイアシン」は,水溶性ビタミンであるビタミンB群の一種で,ビタミンB3と呼ばれることもあります。
「ナイアシン」には下記のような働きがあります。
補酵素として体内のさまざまな酵素をサポート
体内に「ナイアシン」が吸収されると活性化され,ビタミンB1やB2,B6などと共に,エネルギーを作りだす働きがある。
このとき,「ナイアシン」は酵素の働きを助ける役割をしている(補酵素)。
アルコール分解のサポート
体内でアルコールを分解するときは,「アセトアルデヒド」という有害物質が出来てしまうが,「ナイアシン」はこの物質を分解する。
そして,アルコールを大量に飲むと,その量に比例して消費される。
アセトアルデヒドは二日酔いの原因にもなるので,二日酔いを防ぐには効果がある。
動脈硬化や高脂血症の防止
「ナイアシン」は脂肪の代謝を良くするため,血液中の中性脂肪やコレステロールを減らす働きがあり,又,毛細血管を広げる働きもある。血液中の老廃物が少なくなって,血液がサラサラになり,血管全体の血行が良くなるという効果が期待できる。
このため,動脈硬化や高脂血症などの生活習慣病を予防できる。
「ナイアシン」を急に大量に摂取した場合,血中濃度が急激に上昇し,血管拡張作用と相まって,一過性に顔面紅潮,上半身のほてり,かゆみが出現することがあります(ナイアシンフラッシュ)。
私も,初めてサプリメントを摂った時に,突然,全身が赤くなり,かゆみが出てきて驚きました。
現在は,一定の血中濃度が保たれているようで,めったに起こりません。
「ナイアシン」が不足又は欠乏(先進国では殆どないらしい)した場合は,皮膚炎,口内炎,下痢,精神神経障害(うつや認知症)などの症状を起こすことがあります。
統合失調症様の症状を引き起こすことも報告されています。
「ナイアシン」は,まぐろやかつおのなどの魚,レバー,肉,キノコなどに多く含まれています。
1日の摂取量の推奨量は,成人男性 15mg,成人女性 12mgです。
ナイアシンは水溶性ビタミンであるため,通常の食生活であれば過剰になる心配はありません。
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(参考)
(1)厚労省:「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書
(2)精神科医こてつ名誉院長のブログ:統合失調症におけるナイアシン(B3),B6の効果
(3)ヘルスケア大学:ナイアシンは補酵素として大活躍!統合失調症治療に使われることも