以前に書いた記事の繰り返しになるが,読売新聞が,2016年夏の参院選で自民党候補の応援を行った際,夫人付の政府職員を3回同行させていたと報じており,朝日新聞も,昨年夏にハワイを私的に訪れた際にも職員を同行させたと報じた。
政府は,ハワイの同行については,「昭恵夫人と政府機関との連絡調整の必要性がある」ためで,訪問は私的な行為だとしている。
ということは,往復の旅費や給与は我々の税金から支払われたことになる。
時事通信によると,内閣官房職員は昭恵氏側が,外務省職員は外務省が負担したようだ。
私的行為でありながら,政府機関と連絡調整しなければならない内容とは一体何だったのか。
又,そのようなことは実際にあったのか。
可能性の問題ならば,どんな行動にも「昭恵夫人と政府機関との連絡調整の必要性がある」という理屈はつく。
読売新聞の記事もそうだ。
選挙の応援は私的行為だが,「昭恵夫人と政府機関との連絡調整の必要性がある」ので同行させたとなる。
しかし,国家公務員が,一候補者の応援演説にいってもいいのか,という別の問題が残る(昭恵夫人はこんなことも分からないのだろうか)。
政府は,昭恵夫人は「私人である」と政府答弁書を閣議決定しておきながら,出てくる内容は「公私混同」の極みではないか。
野党は,昭恵夫人の Facebook から彼女の行動を抽出し,それに職員が同行していなかったか,又,同行していた場合,給与の支払いはあったかを質問してもらいたい。
我々は,給与も満足に上がらない中で,真面目に税金を納めている。国民に正当な理由もないまま,まるで自分のポケットマネーのように,その税金を使う権利はない筈である。
この様なスキャンダルは,歴代内閣ではなかった。
安倍夫妻は,夫人付職員に要した経費を国庫に返還すべきであると思う。その上で,「昭恵は私人である」との見解を述べてもらいたい。
(参考)
(1)livedoor NEWS:寂しい昭恵さん 首相夫人をチヤホヤする日本人の民度の低さ
(2)NEWS ポストセブン:首相主催の桜を見る会 昭恵夫人招待の怪人脈を事務方恐れる
(3)産経新聞:安倍晋三首相の“秘密兵器”と報じられた昭恵夫人だが…森友学園問題を契機に政権最大の弱点に
(4)現代ビジネス:森友問題で安倍ゴッドマザーが激怒「昭恵は総理夫人失格です!」
(5)J-CAST News:安倍昭恵夫人「怪しげな"交流"」自称映画監督の詐欺師や動物愛護活動の元暴力団組長
(5)ハフィントンポスト:安倍昭恵夫人の選挙応援に政府職員が同行