あなたは,自分の時間給を知っていますか。
給与明細書
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
基本給 | 225,500 | |
経験給 | 5,600 | |
資格手当 | 30,000 | |
役職手当 | ||
家族手当 | 15,000 | |
通勤手当 | 20,000 | |
住宅手当 | 20,000 | |
時間外手当 | 8,500 | |
合計 | 324,600 |
Yes と回答された方は,上の給与明細書のどの項目で計算されただろうか。
次の6つから選んでみて下さい。
月額の算定基礎
1.基本給
2.基本給+経験給
3.基本給+経験給+資格手当
4.基本給+経験給+資格手当+家族手当
5.基本給+経験給+資格手当+家族手当+通勤手当
6.基本給+経験給+資格手当+家族手当+通勤手当+住宅手当
何故,このような質問をするかというと,職員さんの中には,ご自分で遅刻や欠勤などの計算をされる方がいて,
「計算が合わない。法人は過大な金額を控除しているのではないか」
と疑念を持たれて担当者のところへ来られる方がいます。
ところが,計算の根拠をたずねてみると,誤っている場合が殆どで,計算方法を示すと納得しておかえりになります。
逆に,時間外手当の金額が,自分の考えていた金額よりも「多かった」ので満足している方もおられるのではないか。
実は,この方も,自分の計算結果が少なかったという点において計算根拠を誤っておられるのです。
細かな理屈はさておいて,算定の基礎月額になるのは3になります。
「時間」給ですから,時間はどのように割り出すのか。
職場の勤務条件
1日の所定労働時間
(1)勤務時間:9:00~18:00
(2)休憩時間:1時間
(3)1日の所定労働時間:8時間
1ヵ月の平均所定労働日数
便宜上,完全週休2日制とします。
年末年始休暇は,12/30~1/3 までの5日。
(1)1年:365 日 (閏年は 366 日)
(2)年間所定休日:(年間 52 週×2日)+年末年始休暇(5日)+国民の祝日(15 日)=124 日
(3)年間の所定労働日数:365 日-124 日=241 日
(4)1ヵ月の平均所定労働日数:241 日÷ 12ヵ月=20.08 日≒20 日
1ヵ月の平均所定労働時間
(1)1ヵ月の平均所定労働時間:20 日× 8時間=160 時間
結論
(1)基礎月額:基本給+経験給+資格手当=261,100 円
(2)1ヵ月の平均所定労働時間:160 時間
※261,100 円÷ 160 時間=1,631.88 円
上記の金額がこの例の時間給となります。
しかし,まだ円以下の端数処理が残っています。
これは,職場によって様々だと思いますが,労働者に有利にするとすれば「切り上げ」ですが,職場の考えによりますので何ともいえません。
かなり細かな計算手順を示しましたが,それは月によって所定労働日数が変わってくるので,1ヵ月の平均所定労働日数を算出する必要があるからです。
あなたも,お時間があればご自分の「時間給」を知っておくためにも計算されればいかがでしょうか。