昇給について

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昇給はどの職場でも通例行われていることで,それは勤続年数に応じて決定されますが,それでは昇給の具体的な考え方はどうなっているのでしょうか。

昇給について

昇給は,満1年の経過を持って基本給に昇給額を加えていくものです。
実際には,法人内で給与表を作成しており,表の一つ上を適用します。
法人によっては,職種毎に給与表を作成しているところと,給与表は1つですが,職種によって初任給の適用場所を変えているところがあります。

給与表を作成するに当たり,子育てなどで費用がかかる年代には高く,子が独立していく年代は低いというように年代によって額を変化させているところと,それとは無関係に定額昇給をおこなうところもあると思います。
年度の途中で入職した場合は,昇給額にXヵ月/12ヵ月を乗じた金額を加えるところと,あなたが満1年に達した月に昇給させる方法の2つがあります。
後者の場合,あなたの昇給月は採用月となりますが,事務担当者にとってはややこしいので,前者のシステムが多いのではないかと推測します。

私の法人では,昇給額は基本給の約2%が平均でした。
例えば,現在の基本給が200,000円としますと,その2%は4,000円なので,昇給後の基本給は204,000円となります。
年間の昇給額は,賞与を4ヵ月とした場合,4,000円×(12ヵ月+4ヵ月)=64,000円の昇給となります。
そこから各種の税金の合計を40%としますと,64,000円×60%=38,400円となり,これが実質的なあなたの手取りとなります。

又,1年の間に欠勤,遅刻,早退があった場合,その取扱はさまざまです。

例えば,1年間で欠勤日数が10日,遅刻・早退が15回あったとします。
大まかにいって,遅刻・早退については3回で欠勤日数1日とみなすとすると,年間の欠勤日数は10日+5日=15日となりこの扱いをどうするか。
1ヵ月を超えていないので無視する(計算しない)ところと,1ヶ月の平均勤務日数を21日とした場合,算術的に15/21を乗じるところがあります。
つまり,昇給額×(11/12+15/21)という計算を行った結果が,あなたの昇給額となります。

このように担当部署では舞台裏で様々な計算を行っており,時には複雑すぎて説明を受けても理解しがたい時があるかも知れません。
もっと細かくいえば,計算の結果円以下の端数(15.32円の32の部分)が出た場合,四捨五入するのか切り捨てるのか切り上げるのか。
基本は切り上げだと思うのですが,あなたの職場はどうなっていますか。

バブルの頃と違って,最近は一般企業も昇給は厳しい状況ですので,医療機関も診療報酬が上がらない中で昇給額の原資を確保するのに四苦八苦しているところがあります。
ですから,どうしても昇給額は渋くなりがちです。

コンピュータの時代ですから,専属のソフトがあって簡単に出来るんじゃないのと思われがちですが,最初の設定でそれをどうするか決めねばなりません。
健康保険料など法律で決まっているものは開発元が予め組み込みますが,法人の裁量に任されるところはその取扱を決定して設定する必要があります。
計算は PC が行っても,決定はまだまだアナログなのです。

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