PC Audio への誘い (旧)

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PC Audio と銘打っている以上,PC 本体の構成から始めるのが常道でしょう。
私の機器構成は以下の通りですが,ちょっと皆様と異なっているところがあるかも知れません。
それは,個人で使用するには,ある意味非常にハイ・スペックであることです。
はっきり申し上げて,個人レベルでここまでの性能を追究する必要もないと思います。
私の PC は,自作で,主な部品は以下の通りです。

1.Motherboard :Supermicro X8DAE
2.CPU :Intel Xeon E5530 2.4GHz × 2
3.Memory :4.0GB × 6
4.Hard Disk : Kingston Hyper X 120GB ×1(SSD)→現在は 850 EVO 1TB
        Hard Disk 2TB ×3
5.Graphicboard :NVIDIA GeForce™ GTX 260(エルザ)→現在は GTX 970(エルザ)
6.Audio : Realtek ALC888 7.1 HD audio(Onboard)
7.Monitor : Iiyama Prolite G2773HS(Game 用に新規購入)
8.OS : Windows 7 Pro 64bit

OS と Program は,Kingston の SSD にインストールしています。
又,Temp File 等は,Memory が豊富にあるので,RamDisk を作成し,4GB としています。
この内容ですと,音源のエンコードなどは,非常に処理が速くて快適です。

マシンを組み上げたのは,2010年初頭でしたので,早くも4年目に入りますが,Graphicboard 以外は全く古さを感じさせません。
64bit のお遊びとして,Memory を莫大に増やしましたが,はっきりいいまして,ここまでは不必要ですね。

ご承知のように,「音楽を聴く」という行為は,機器構成によって大きく変化します。
即ち,Speaker ひとつとっても,実に様々な Maker があり,その音質は全く異なってきます。
よく「自然な音がする」という表現がありますが,そもそも「音源」が作られたものである以上,それはないと思っています。

Speaker でいえば,「低音の張り出しがいい」とか「高音がのびている」とかがあって,もうそれは個人的な好みの問題で,どれが「正解」というのはないのではないでしょうか。
究極の「自己満足」の世界であって,他人の論評を待つものではないと考えています。

Speaker

BOSE Companion 2 series II は,たまたま近所の家電量販店で見つけたものです。
価格は1万円+αだったので,どうしようかと迷っていたのですが,当時の Speaker に飽きていたこともあり,思い切って購入しました。
明らかに音が変わり,諦めかけていた Audio の魅力に火をつけた一品です。
今は series IIIになっています。

DAC

DAC PCM1796 Mk2 は,どうやって見つけたのか記憶がはっきりしていません。
恐らく,後述のケーブルを探していて,そのお店にあったので購入しました。価格もそこそでしたし。
未だに,DAC の原理はよく分かっていませんが,確かに音の輪郭は明確になりました。

Cable

ゴッサム(Gotham) GAC-4/1。
アナログ時代から Cable の大切さは認識していましたので,BOSE の魅力を引き出そうと思って探していたら,Gotham に行き当たりました。
他にもっといいものがあるかも知れませんが,現時点では満足しています。

USB Cable

PCOCC USB Cable Class S。
PC と DAC を USB 経由で繋ぐためのものです。
一般的なものとどう違うのかいわれますと,明確な説明は出来ません。
「信じるものは救われる」という心境でしょうか。

PC 本体の Spec はさておいて,上記については,たまたま自分の満足するものに出会えたと思います。
BOSE も視聴した訳でもありませんし,DAC,Speaker Cable,USB Cableに至っては,前述のように「いいと信じるしかない」と思って購入したものです。
幸い,お店の方が素人の質問に丁寧にお答え下さったので,それ程不安感はありませんでした。
気に入るかどうかは,私の「耳次第」でした。

この System で見えてきたのは,機器の限界ではなく,「音源の限界」でした。
というのは,音源の取り込み方が未熟で,Quality を考慮していませんでした。
いくら評判の良い機器を揃えても,その音源の善し悪しで,それは生かされないのではないかということです。

Software でやるだけだから,大きな違いはないではないかと思われる方もあるかも知れませんが,そこは PC の世界です。
再生ソフト一つでも変わってきます。

そもそも PC を Tool として使用する際,如何に安定して仕事をさせるかという問題とも関連します。
昨今の Audio 評論家の方々のコメントを読んでいますと,「専用機」にするのがよいとありますが,誰しもそこまで金銭的な余裕はありません。
Internet もやれば,メールもやるし,DVD も見る訳ですから,その様な混在する環境の中で,如何に Audio の環境を構築してやるかが肝要と思います。

OS のチューニング

昔から Microsoft の OS は,Memory が豊富なほど快適に動作します。
又, SSD の普及と相まって,Windows95 の時代から比べれば,劇的に処理速度は高まっています。
その様な中で,OS を軽く動作させることが,色々な意味で快適になります。
SSD は,Read が速いので,OS をインストールするには最適な媒体でしょう。

OS 自体は,通常 C Drive にインストールしますが,以下のものを異なる Drive に移してやると,C Drive にアクセスが集中しなくなり,又,ゴミファイルが堆積しませんから,C Drive を圧迫することはありません。

Temporary Folder の移動

Memory が豊富にあれば,RamDisk を作成し,V Drive 等にして,其処に移動します。
すると,Update や Software のインストールの際,そこに File を展開してくれます。
又,RamDisk は電気的な媒体ですから,処理も速いです。
最近の RamDisk Soft は,イメージとして保存する機能を持っていますので,昔のように消えてしまうことはありません。
お勧めはBUFFALO の RamDisk ソフトです(詳しく解説されています)。
Temp Folder の移動方法は Tipsfound を参考にして下さい。

IE Cache の移動

これも RamDisk に移動します。

Page File(仮想メモリ)の作成を止める

Page File は,一時的に Program や Data を書き出す場所と解釈しています。
これも,Memory が少ない時代の産物です。今の時代には無用の産物に思えます。
具体的な方法は Tipsfound を参照して下さい。

My Document の移動

デフォルトでは,C Drive の Users Folder に作成されます。
これを他の Drive に移動しておくことで,万が一,OS を再インストールしなければならない憂き目にあっても,大切な Data は守られます。

休止状態を無効にする

休止状態を設定すると,次回の起動などには便利なのですが,休止状態に入るときには,メモリ上のデータは hiberfil.sys に書き込まれます。
これが結構大きなサイズになり,同時に SSD にもよくありません。
出来れば,無効にすることをお勧めします。
具体的な方法は LostTechnology にあります。
少し,マニアックになりますが,その通りに行えば問題ありませんのでご安心を。Disk の節約にもなります。

SSD には寿命がありますので,上記を行うだけでも,アクセスが少なくなり,寿命を延ばすことが可能です。

音源の取り込み

皆さんは,音源の取り込みにどんな Software をご使用になっておられるでしょうか。
私は,最初 Windows Media Player を使用していました。
形式は,WMA 形式しか知らず(というかそれしかできなかったと思う),買ってきた CD を次から次と取り込んでいました。

しかし,Speaker がチープなせいもあって,今ひとつ音が良くないのですね。それで,面白くなくなって,暫く遠ざかっていました。
時代は変わって,OS も Windows95 → Windows98 → WindowsXP と変遷するにつれて,Hard の性能も向上してきて,音源を取り込む形式も WAVE 形式に変更しました。
まだ,Windows Media Player を使っていたのですが,ある時,「 Exact Audio Copy 」に出会い,今は専らこれを使用しています。

元々はあちらのものですが,日本語化もされており,MUSIC PC を参考にしていただければ,詳しい解説もあります。
高機能ですから,設定が色々あってめんどくさいと思われかも知れませんが,是非挑戦してみて下さい。

Convert Software

私は,音源の Convert に iWisoft Free Video Converter というのを使用しています。あちらの Software ですが,とても使い易いと思います。
機能はとても豊富で,音源のみならずビデオの Convert にも使えて便利です。
検索しても,日本で解説されているのは殆どありません。かろうじて,k本的に無料ソフトが詳しいです。

Input Formats

※Video: AVI, MPEG, WMV, MP4, FLV, MKV, DivX, XviD, MOV, RM, RMVB, M4V, VOB, ASF, 3GP, 3G2, H.261, H.263, H.264, DV, DIF, MJPG, MJPEG, DVR-MS, NUT, QT, YUV, DAT, MPV, NSV, DPG
AVCHD Video (*.mts, *.m2ts), H.264/MPEG-4 AVC (*.mp4), MPEG2 HD Video (*.mpg; *.mpeg), MPEG-4 TS HD Video (*.ts), MPEG-2 TS HD Video (*.ts), Quick Time HD Video (*.mov), WMV HD Video (*.xwmv), Audio-Video Interleaved HD Video (*.avi)
※Audio: MP3, WMA, AAC, WAV, CDA, OGG, FLAC, APE, CUE, M4A, RA, RAM, AC3, MP2, AIFF, AU, MPA, SUN AU Format

Output Formats

※Video: AVI, MPEG, WMV, MP4, FLV, H.264/MPEG-4, DivX, XviD, MOV, RMVB, ASF, 3GP, 3G2, SWF, VOB, TS, DV, DPG H.264/MPEG-4 AVC (*.mp4), MPEG2 HD Video (*.mpg; *.mpeg), MPEG-4 TS HD Video (*.ts), MPEG-2 TS HD Video (*.ts), Quick Time HD Video (*.mov), WMV HD Video (*.wmv), Audio-Video Interleaved HD Video (*.avi)
※Audio: MP3, WMA, AAC, WAV, OGG, FLAC, APE, M4A, RA, AC3, MP2, AIFF, AMR, SUN AU Format
※Image: Animated GIF, BMP, JPG, GIF, PNG

Supported Devices

iPod, iPod nano, iPod classic, iPod shuffle, iPod touch iPhone, iPhone 3G, Apple TV,PSP, NDS, PS3, Xbox, Xbox 360, Wii
General 3GP mobile phone, BlackBerry, Gphone, Palm Pre, etc.
General MP4 players: Zune, Walkman, Archos, Creative Zen, iRiver, etc.
Window Mobile device: Pocket PC, Dell Player, HP iPAQ, etc.

リリースが 2009年なので,少し旧い感じがしますが,機能は新しいものに比して全く遜色がないと思います。
実際,私もメジャーどころに浮気をしてみたのですが,矢張りこの Soft に戻ってしまいますね。謂わば本妻ですね。
これ一つあれば,大抵のことは可能になり,又,パラメータも豊富なので,所謂 Pro 版を買わないと,「これこれの機能はありません」というようなことで困ったことはありません。

但し,Convert は力業(わざ)ですから,PC のパフォーマンスで終了時間は変わってきます。
試しに,コンサルの先生から頂いた講演の CD(約250分,25 File ) を WAVE → MP3 に Convert してみたのですが,約10分で終わりました。
その間はネットをしたり,この原稿を書いていました。

こういうものを探し当てて,何時も思うことは,「世界は広い」ということと,「英語を毛嫌いしてはいけない(日本語化されていないものを避けない)」ということです。
始めは慣れなくても,試行錯誤しながら手探りでやっていくと,そのうち感覚的に分かってきます。
高々 PC の世界ですから,命に別状はありませんし。私も,様々な実験をやりましたが,再インストールの憂き目にあったことはありません。

Tag Editer

Audio File を Convert してから必ず行うのが,Tag 情報の埋め込みだと思います。
Audio Player によっては,ファイル名ではなく,Tag 情報で管理するものあります。
私が使っているのは,SuperTagEditor という代物で,WAVE や MP3 にTag 情報の埋め込んでいます。

これは,エクセルライクな表形式で,複数のファイルを一度に管理できるので便利です。
これを使うと,自分の好きな曲を集めて適当なアルバム名をつけて,オリジナルアルバムが出来ます。
Car NAVI が MP3 File に対応していますので,SD Card にそれをコピーして聴いています。
上記の Converter で,Bitrate を 320kbps,Sample を 44800Hz に設定してやると,ファイスサイズは少し大きくなりますが,結構いい音で聴けます。

Audio Player といえば,誰もがお世話になるのが,Windows Media Player ですね。
音源の取り込みから再生までこなしてくれるので,最初はこれで満足していました。
しかし,その内段々と満足できなくなってきて,他の Player を探し始めました。

Winamp

長らくお世話になったのがこの Winamp でした。Plug-in も多くあり,カスタマイズも可能で,当時(2003年頃)としては機能も豊富だったと思います。
当時は,日本語化もされていなかったので,Winamp日本語化キットにお世話になりました。2008年に公式に日本語対応となったので,終了しましたが,大変有り難かったです。

例によって,使用方法はk本的に無料ソフトで解説されています。
ただ,Plug-in のこともあって,使いこなせるまでには少し時間がかかった記憶があります。
File の形式が色々あることを学んだのもこの Soft だったと思います。

MEDIA JUKEBOX 14

MEDIA JUKEBOX 14 は,どの様なきっかけでこれを見つけたのか記憶を探ってもはっきりしていません。
これは,Free ですが,今は,JRiver Media Center と衣替えをして,Shareware になっています。
標準で日本語対応されているので,使うことは可能です。

再生に関する設定が豊富で,始めは手探りでしたが,BOSE を購入してから,設定による音の違いが分かるようになり,そこそこ使いこなせるまでにはなりました。
この Soft の画期的なことは,一旦 File を Memory に読み込んでから再生する機能があることです。
一口で説明するのは,私の拙い知識では困難ですが,最近検索していると,この機能を持っているのは,他に一つしかありませんでした。
All in One を求めるのでしたら,これはお勧めだと思います。
日本では,メジャーではないかも知れませんが,向こうでは結構愛用者がいます。
これは,今も愛用しており,あまり古さを感じません。

音楽を聴くといっても,いつも気合いを入れて聴くわけではありません。
ネットをしながらなど,「ながら聴き」をすることが多いです。
そんな時は,Memory を余り消費せず,又,軽快に動作する Audio Player が重宝します。しかし,音質にはそこそここだわりたい。
そこで,お勧めしたいのが下記の2つの Player です。
いつもながら English Only で申し訳ありません。

Hokrain

Hokrain は,「 800 KB disk space usage, 6 MB RAM 」とあるように,自分の経験上,最も軽い Player と思います。
サイトは,「 No need to use more than one page for site Inc. 」と書かれているようにたった1ページです。
ページ下部の「 Download latest version 」をクリックすれば OK です。ただ,
ファイル形式が,「 Hokrain.rar 」となっており,rar 形式で圧縮されていますので,対応している解凍ソフトが必要です。
適当なフォルダに解凍し,左上の所に,音源があるフォルダを指定してやると,下にリストが出ますので,再生したい曲を右側にドロップしてやれば,それがプレイリストになり,即座に再生が可能です。
私は,Note PC にインストールして聴いていますが(音源は WAV ),ながら聴きでは,これで充分な感じです。

XMplay

XMplay も USB でも持ち運べるほど軽い Player ですが,Hokrain より Setting が豊富で,「 WASAPI 排他モード」,「 ASIO 」にも対応しています。
ただ,殆どが,Plug-in 対応となっていますので,まず,Support Site の Add-ons の 「Native Input Plug-ins 」,「 DSP Plug-ins 」,「Output Plug-ins 」をダウンロードして,本体を解凍したフォルダにコピーします。

起動すると,Playlist と書かれたものが現れますので,そこに好きな音源をドロップして,曲をしてやれば再生します。
そのままでもいいのですが,「 Options and stuff 」ボタンを押して,カスタマイズしましょう。
そこの Output で,Device を上記の排他モードか ASIO を指定します。
ASIO の場合,ASIO4ALL から Driver Flie をダウンロードしてインストールしておく必要があります。Samplerate は 96000,Resolution は 32bit まで設定できます。
又,Skin や Visual も豊富ありますので,お好きな Skin でお聴き下さい。
私のお勧めは,「 Sound Blaster 25th Anniversary 」です。

数少ないXMplay の解説ページから転載させて頂きます。

概要

ASS ライブラリを使った軽量な WASAPI,ASIO 対応メディアプレーヤーである XMPlay が結構面白いです。
海外では音質も高い評価を得ているようですちょっとわかりにくいのでこちらの日本語で解説が書いてあるページをご紹介しておきます。
BASS ライブラリというものは,汎用性を考慮したプラグインみたいなものですので,一定の形式に従ってメディアプレーヤーを作成すれば BASS ライブラリを利用して機能を拡張することができます。
Xmplay は BASS プラグインの配布元が提供しているもので,プラグインのデモのためのプレーヤーという意味合いもあります。
したがって,BASS 系アプリに分類されるプレーヤーソフトと WASAPI or ASIO プラグインを組み合わせることでさらに楽しむこともできます。

特徴

1.非常に軽量なのが売り
2.外観は Skin による変更が可能
3.mp3,wav,CD-DA,ogg,wma などのフォーマットに標準対応。その他 flac,aac,ac3,alac,ape,tta などにはプラグインで対応
4.プラグイン形式で ASIO,WASAPI 排他モードによるビットパーフェクト再生が可能
5.WASAPI 排他モードは詳細設定を変更することが出来ない
6.SRC によるアップコンバージョンが可能
7.CUE シート対応

私の仕事用 Note は,CPU 1.2Ghz,Mem 3GB,OS Xp と約5年前のものですが,ASIO の設定で聴けば,充分楽しめます。
尚,ASIO Mode の確認は,PC 本体のスピーカー音量を「ゼロ」にしても,再生して音が出ることで出来ます。
もし,音が出ない場合,それは ASIO ではないのでご注意を。

簡単に紹介させて頂きましたが,最近は,XMPlay が主になっています。
ハイレゾ音源については,まだまだ勉強不足なので,Hard Ware の環境が整ってきたら勉強したいと思っています。

関連記事:ハイレゾ音源(DSD)を聴く(PC Audio)

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