PC を新調しました

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現在使用しているデスクトップは,元々約6年前に組んだもので,主要スペックは以下の通りです。

旧マシン

1.Mother Board:Supermicro X8DAE
2.CPU:Xeon E5530 2.4 Ghz ×2
3.Memory:24 GB
4.GPU:NVIDIA GTX 970
5.SSD:Sumsang 850 EVO 1 TB
6.HDD:TOSHIBA 4 TB ×3
7.電源:1000 W
8.モニター:Iiyama 27 インチ (144 Hz)
9.OS:Windows 7 64 bit

1~3,7は当初からのものですが,4~6は後で交換(増設)しました。
オフィス・アプリや画像(動画)処理など,通常業務には遜色なく問題はないのですが,このマシンはゲーム機も兼用しており,エンジン(CPU)が動作の最低スペックぎりぎりになってきました。
SATA や USB も 2.0 で,時代遅れになっています。

これでは,いくら4,5を交換してもこれ以上スペックの向上は望むべくもありませんので,思い切って新調することにし,自作しようと考えたのですが,今回はショップの BTO マシンを購入することにしました(年寄りには自作は面倒くさい)。

私は,これまで約5年毎に新しいマシンにグレードアップしてしてきたので,これくらいの期間は大丈夫なマシンをと考えてみました。

新マシン

今回の主題は,エンジン(CPU)を可能な限り高速なものにすることでした。
Xeon の2機搭載は端っから予算が合わず(というか,これまでの経験では,2機搭載の意味が殆どない),1機搭載で最速のものは,現時点で Core-i7 6700k となります。
CPU の速さは恐らく限界にきており,マルチコアやグラフィック機能を搭載するなど,本来のスピードを追求するのではなく,多機能化を目指しているように思えます。

エンジンが決定したので,Mother Board は,Intel Z170 Express Chipset 搭載のものを選択しました。
Memory は 32 GB (安くなりましたね。6年前だと上記の 24 GB で10万円オーバーだったと思います)。
GPU は,NVIDIA GTX 1070 で発売されたばかりの製品です。

まとめ

1.Mother Board:MSI Intel Z170 Express Chipset(OEM)
2.CPU:Core-i7 6700k 4.0 Ghz(オプション)
3.Memory:32 GB(オプション)
4.GPU:MSI NVIDIA GTX 1070 Founders Edition
5.SSD:Sumsang 750 EVO 256 GB
6.HDD:TOSHIBA 4TB ×1(オプション)
7.電源:850 W(オプション)
8.OS:Windows 10 64 bit(オプション)

1,4,5以外はオプションを選択して,合計約 20 万円となりました。
SSD が 256 GB ではゲームがインストール出来ませんので,Sumsang 850 EVO 1 TB を別途購入することに決定。
何しろゲームだけで 256 GB はあるのです。
締めて約 24 万円です。
5年使用の前提だったら,これでもいいかと。
SSD を 1TB にしたので,ゲームはまだまだインストール出来ます。

Windows 10 のインストール

私もとうとう Windows 10 を使うことになったかと思い, 1TB の SSD にクリーン・インストールすることにしました。
しかし,Windows 10 の DVD が附属していません。
サポートに問い合わせると,「ハードディスク・リカバリー仕様」というのは,元々の Sumsang 750 EVO 256 GB にインストールされたものをリカバリーするのが条件で,それ故に DVD の附属はないとのことでした(こんな詳しいことはサイトには書いてなかった)。

じゃぁ,「SSD(HDD) の交換が出来ないじゃないか」と尋ねると,
1.元の 256 GB にあるものからインストールディスクを作成する。
2.マイクロソフトのサイトから ISO ファイルを落としてきて,DVD に焼いたものを使用する。
という2つの方法があるとのことでした。

上記の方法はいいとしても,プロダクト・キーが分からない。
サポートによれば,キーは Mother Board に記憶させてあるので,Windows 10 をインストールすると自動で読み取るとのこと。
既に元の 256 GB の SSD は換装しているので,2の方法をとることにしました。

世の中便利なものがあるもので,Windows ISO Downloader という Windows 7/8.1/10/10 Insider Preview の各言語/各エディションに対応した ISO ファイルを,メニューを選択するだけで直接ダウンロードすることができるという代物を使用。

Windows 10 は随分勝手が違いましたね。

先ず,ユーザー・アカウント。
ここでは,マイクロソフト・アカウントの設定は行わず,ローカル・アカウントとします。
マイクロソフト・アカウントは一見利便性が高いようですが,個人情報の全てをマイクロソフトに渡してしまうようなものだし,他のマシンはまだ Windows 7 ですので,情報共有の必要性はありません。
ドライバー関係は,幸いディスクが附属していたので,問題なくインストール終了。

次なる関門は,従来使用しているソフトが動作するか否か。
最初に動作しなかったのは,常用している COMODO Internet Security (これは私の全てのマシンに導入しているもので,Security の基本ソフトウェアになります)。
COMODO のサイトでは,Windows 10 対応となっているのに何で。念のため,サイトから最新版を取得し,インストールするも結果は同じ。

原因は,Windows 10 の「最新版」には未対応ということ。
どうやら Windows 10 はアップデートするたびに仕様を微妙に変えているようで,インストール過程を詳細にみていくと,途中で,カーネル・ドライバーのインストールを行うのですが,「未署名の為インストール不可」という表示が出ます。

どうやらこれが原因。
即ち,当初の Windows 10 は未署名のものを認めていたが,最新版では完全ブロックする仕様に変更した模様(今までも未署名の注意喚起はあったが,インストール出来た)。
実際,アップデートしたらドライバーが削除されていたという報告もあります。

私は,以前から Windows Firewall と Windows Defender はサービスから外していますので,今更使用する気にはなれず,困ってしまいました。
カーネル・ドライバーは,Firewall の為のものであることは分かっていたので,仕方なく Firewall を探すことにしました。

見つけたのが,Tiny Wall(日本語対応)。
ウェブサイトには,
「 No drivers or kernel-components are installed, which keeps your system stable.」
の表記があり,どうやらカーネル・ドライバーは使用していない様子。
サイズも,1.2 MG で軽そう。
試しにインストールすると,あっさり完了。

この Firewall の機能は極めてシンプルで,デフォルトでは全てブロックするというもの。
従って,通過させるものをユーザーがいちいち指定しなくてはいけません。

一見面倒ですが,昔の Firewall は殆どがこの仕様でした。
これは徹底されており,マイクロソフトへの通信さえブロックしているようなので,Windows 10 を使用されている方で個人情報のトラッキングが気になる方は,お勧めかも知れません。
トラッキング機能停止では,「 Spybot Anti-beacon 」というソフトがあり,一括で機能を停止してくれます。
このソフトウェアは,Windows 7 にも対応しているので,他のマシンにも導入しました。

面白いのは,Windows 10 が起動する度に Spybot Anti-beacon がトラッキング機能を停止させる(再読込?)のであるが,OS がそれを阻もうとするところ( Spybot Anti-beacon が時々「応答なし」の状態になる)。
昔,感染したマシンのウイルスの活動を可視化して動きを見たことがあるが,それに類似しています。

Firewall は暫定的にこれを使用することにして,アンチ・ウイルスは,従来通り COMODO を使用。
次に問題となったのが「日本語入力」。
私の持っている ATOK は使えません。

私の浦島太郎的な頭では,Windows 7 で動作しているものは Windows 10 でも OK だろうというものでしたが,悉く失敗。
マイクロソフトの IME を使用する手がありますが,普く,人間が道具に合わせるのではなく,自分の手に馴染んでこそ使い物になるのであるという私の趣旨からすれば論外。
なので,仕方なく一太郎 2016 を追加購入しました。

こんな調子では,どんどん追加出費を強要される予感がします。
新しいものを導入するから当然という意見もあるでしょうが,私に言わせれば,OS の仕様変更を基軸として,ソフトウェアを追加(新規)購入させる商法としか思えません。

互換性を排除していけば,ユーザーは際限ない費用負担を強いられることになります。
その結果,今まで蓄積した財産は無用の長物となってしまいかねません(必ずしも全てが上手く引き継がれる保証はどこにもありません)。

とか何とか文句を言いつつ Windows 10 のインストールは一旦ここで終了。
しかし,まだ他の常用ソフトの動作確認は出来ていないので,このまま使用するか否かは思案中。

私が尤も不安に思うのは,Windows 10 は従来のアップデートと異なり,基本的な機能まで変更してくるということ。
これは,上記の COMODO で証明済み。
OS でこれをやられると,使い勝手の良い古いソフトウェアは使用を諦めるしかない場合が出てきます。

マイクロソフトが Windows のアップグレードを無料で可能とする方針を打ち出した時,あのケチなビル・ゲイツがそんなことを許すわけはないと思っていました(OS はドル箱だろう)が,目的はもっと他のところにあるように思えます。

現に,ユーザーがゲームをどれくらいの時間しているかを調べた結果も報告されています。
これでは,ユーザーの使用状況を常時監視されているようなものです。

じゃぁ,お前は何故そんな OS を選んだのかといわれそうですが,答えは,新規インストールするには,Windows 10 しか選択不可能な状況であるということ。
頭の古いオヤジは,何となく気持ち悪い状況に落ち着きませんでした。

今までの OS と異なる動きが何か非常に気持ち悪いのですね。
この「気持ち悪さ」が使用を逡巡させてしまいます。
自分のやっていることを常にモニタリング(監視)され,収集されてしまうことって気持ち悪くないですか。

OS レベルで監視されると最早防ぎようがありません。
しかも一体どの様な情報を収集しているのか開示されているわけではないし,自分がアクセス出来るわけでもありません。
Amazon でも,消費者の購買行動を分析している節が見受けられますが,それとわけが違います。

ここまで疑心暗鬼になっても仕方がないのですが,深入りする前にお蔵入りさせることにしました。
何故これが可能になったかといえば,たまたま買っておいた未使用の Windows 7 の DSP 版があるのを思い出したからです。
何気なく買っておいたものがこんなところで日の目を見るとは思いも寄りませんでした。

というわけで Windows 7 をインストールするのですが,ここでちょっとした裏技をご紹介します。
先ず,旧マシンの SSD のクローンを作成します。
使用ソフトは,Acronis True Image です。
これは,旧マシンのバックアップに使用しているものです。

何故こんなことをするのかというと,インストール不要なフリーウェアなどをそのまま引き継げるということ。
私は,結構小物を使っているので,それをまた探してインストールするのは面倒です。

どうしてそれが可能かといえば,SSD の構成を以下のようにしているからです。
下図が,その構成です(赤枠内が 1TB のSSD)。

1.C Drive:Windows 7
2.D Drive:Program(ソフトウェア)
3.E Drive:Temp File(ドライバーのアップデートファイルなど)

こうしておくと,万が一 OS が飛んでしまっても,全て再インストールする必要性はありません。
現在の PC は,C Drive Only が多いようですが,私に言わせれば,リスクヘッジが全くない状況で使用するのは得策とはいえません。

下図が D Drive の構成になります。

D Drive の構成

ちなみにゲームも D Drive 内の Program Files (x86) フォルダに入れています(下図赤枠)。

Program Files (x86) の 一部

従って,Windows 7 を C Drive にクリーンインストールするだけなので,他のドライブは生きています。
次に,D Drive の Program Files フォルダの中でインストールが必要なものを全て削除します(使用しないものだけを削除し,他は上書きインストールすることも可能です)。
新マシンは,ほぼゲーム専用機ですので,インストールするのは以下の通りです。

0.RAM DISK 作成:4 GB(Ram Phantom EX 使用)
1.Security:COMODO Internet Security
2.日本語入力:一太郎 2016(新規購入)
3.Internet:Lunascape 6
4.Game:Steam(上図赤枠)

旧マシンは継続して使いますので,Office 等はインストール不要です。

先ず,IO-DATA の Ram Phantom という RAM DISK 作成ソフトを使って,4 GB の RAM DISK を作成します。
これは,メモリーの一部を RAM DISK として使用可能にするもので,ここに Internet や Windows の Temp File を作成することで高速に動作します。
又,RAM DISK の内容をバックアップしておき,起動時に書き戻すので,環境が継続されます。
ソフトウェアによっては,Temp File の場所を指定できるものがありますので,RAM DISK を指定してやると,HDD よりは格段に処理が速いです。

1(COMODO Internet Security)の前に,Windows Update を行うのですが,普通にやると結構時間がかかり,待てど暮らせど終わりません。
そこで,「WSUS Offline Update」という便利な Tool を使用します。
これは,ウェブサイトによると,

Windows OS に適用する Windows Update の更新プログラムを一括にダウンロードしてから,お使いの Windows OS に一括で Windows Update の更新プログラムを適用することができるフリーソフト

と紹介されています。

更新プログラムの一括ダウンロードに多少の時間を要しますが,自力でやるよりははるかに便利で速い。
Windows Update が終了したら1から3までをインストール。
4の Game ですが,Steam をインストールして,既存のアカウントでログインすると,Steam に購入履歴が保存されているので,ライブラリィにソフトウェアが一覧表示されます。
それをインストールすることで,使用可能となります。

まぁ,何のことはない予備の Windows 7 があったから Windows 10 の使用を止めただけじゃないかといわれればそれまでですが,予備の存在に気づくまでの約1週間,漏洩防止方法をネットで探しまくりました。
その結果,おぼろげに見えてきたのは以下のような内容でした。

1.マイクロソフト・アカウントは使用しない
2.位置情報などプライバシーに関わる設定は全て「OFF」にする
3.マイクロソフトに送信する内容は「基本」のみとする(これは,機能改善などのために情報を送信するという設定があり,これを OFF には出来ないので,ある種最低限と思われる設定にする)
4.前回紹介した Spybot Anti-beacon のようなソフトの導入

大別すると以上のようになりますが,大抵は1,2で,3,4は余り見かけませんでした。
更に慎重を期するならば,Tiny Wall 等の Firewall を導入し,一旦外部へのアクセスを全てブロックし,その状態で Windows 10 を作動させて問題がなければ,Web Browser 等外部アクセスしなければいけないものだけを通過設定する方法もあります。

Tiny Wall では,どのファイルの外部アクセスをブロックしているかが分かりますので,Windows 10 の動作状況も推測可能と思います。

私は,Windows 7 がない時,上記の方法で試行錯誤していました。
又,新マシン(新規インストール)ですので,余計なデータの蓄積を行わず,ゲームに特化することによって,収集される内容を限定してしまおうと考えていました。

実際,上記の1~4及び Tiny Wall の設定を行った Windows 10 をバックアップしてあり,SSD に復元すれば,瞬時に Windows 10 が蘇ります。
個人情報の問題以外に Windows 10 の導入を見送った他の要因は,まだまだ仕様変更などが行われる可能性があり,安定していないことが挙げられます。
そして,ユーザーがアップグレード等を防ぐ方法がありませんので,安定している環境を維持できないというデメリットもあります。

どう考えても,私企業のマイクロソフトが,ドル箱の OS を無料アップグレードさせるのは納得がいきません。
幸い Windows 7 のサポート終了まで約3年余りありますので,その間 Windows 10 の成り行きを見守ってみたいと思います。

又,これで旧マシンは引退したわけではありません。
私は,従前からサンワサプライの CPU 切替器を使っており,10 年前の PC も時々使っていました。
新マシンが来たので,10 年前のものはようやく引退となりました(長い間お疲れ様でした)。
LAN もハブを使っています。

(参考)
(1)GIGAZINE:Windows 10 はプライバシー設定をオフにしても Microsoft のサーバにデータを送信していることが判明

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