医療機関が多い都道府県は平均寿命が長いのか

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日本人の平均寿命は,厚労省によれば,全国平均の男性が78.79歳,女性が85.75歳となっており,都道府県別では,男性は長野県で79.84歳,女性は沖縄県で86.88歳である(都道府県別にみた平均余命)。

メディアなどでも,長生きするための食生活や運動などが取り上げられているが,ここでは,都道府県別の医療機関数との関係を考えてみたい。
俗に「手厚い医療」というが,医療機関が多いほど長生き出来るのかということである。
尚,都道府県別の医療機関数はこのサイトを参考にしている。

全国で最も病院が多いのはやはり東京都で646,最も少ないのが鳥取県で45,診療所は東京都が12,740,鳥取県の518である。
病院,診療所数が最も多い東京都の平均寿命は,男性が5位,女性は28位である。
では,2つとも最も少なかった鳥取県はどうだろうか。男性が34位,女性が8位である。

病院が全国で2番目に多い北海道では,男性が33位,女性が25位,3番目の福岡県は,男性が31位,女性は23位となっている。
最も平均寿命の長い長野県(男性)の病院数は26位,沖縄県(女性)は36位である。

病院は入院機能を中心とする医療機関なので,在宅療養を担う一般診療所で比較してみよう。
一般診療所が2番目に多い大阪府の男性は36位,女性は44位で,3番目の神奈川県は男性3位,女性が18位である。
長野県の診療所数は18位,沖縄県は37位となっている。

この結果から導き出されるのは,些か暴論かも知れないが,医療機関数は平均寿命と相関関係がないといえる。
勿論,何かあった場合,医療機関が近くにあることは安心に違いない。
しかし,医療機関が多いことは必ずしも平均寿命の長さに寄与しているとはいえない。

人間が生きるということは,食生活を含む生活習慣や居住環境も関係しているが,少なくとも,上記の結果からは,「病気にならない」生活が如何に大切かが見えてこないだろうか。

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